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日暮真三はわたしの父です。
そして、姉の父でもあり、娘の祖父でもあり、

母恵子はわたしと姉の母で、娘の祖母でもあります。

ふたりが出会ったころは二人ともコピーライターだった。

当時コピーライターという職業はほとんど知られておらず、なにをする人なのか、分かってもらいずらかったと思う。

父はロンゲにあごひげフラワープリントのネクタイ、紫のパンタロン、と完全なヒッピールックであった。しかもど近眼で、牛乳ビンの底みたいな眼鏡。

なぞなひとであった。


母はおしゃれでわたしが小さい頃まではショートパンツを履いたり、髪にネッカチーフを巻いたり

遠足なのにウェッジソールの靴をはいて足をくじいたりしてたっけな。


とにかく、母が父と出会った時

母には決まった人がいた。

でも父のへんてこな魔法にふわ~っとかけられ、

ぱ!っと結婚してしまった。
(しまった、といってもそれが正解だったのだが)

当時はフリーのコピーライターなんていなかったが父は勝手にフリーになっていた。

雇うのも雇われるのもごめん。という父のやり方はわたしも受け継いでいる。

が,賞なんぞ受賞していた母に比べて

圧倒的に暇で

妊娠が発覚して会社をやめて専業主婦になった母と

姉が三歳くらいまではのんびり昼間も子育て。母はこのころがとても幸せだったと言っている。(お金じゃないのね、人生は)

わたしが生まれる頃から父は、はじめは結婚を反対していた母の母に先生と呼ばれる様になるほど

忙しく、メジャー街道を歩き始めた。

KIRINの仕事、篠山紀信と仕事、、松田優作などへの歌詞提供、西武百貨店系列の仕事、NHKの子供のための体操の歌、そして無印良品、という名前を考えついたことでいっきに

父がなにものか説明しやすくなった。

父は一日で3つも4つもパーティをはしごし、真三神出鬼没説、魔女説が浮かび上がった。

全てのパーティにいたんだから、食べずにお酒を飲んで走って貧血で倒れ、

一時期40キロ台だったこともある。

神出鬼没の真三は魔女をトレードマークにして名刺や原稿用紙に(今でも手書きです)

魔女のマークがつき始めた。


どんどん忙しくなる父、不在の父

それでも母を姉にとられてしまう(?)わたしは、平日は帰ってこないが土日には父と遊んだ。

父はへんなことばっかりいって、わたしを笑わせたり、

逆立ちの練習を泣きながらやるので「逆さに涙がながれている」といっておもしろがっている父におこったり

土日や休日は突然、海にいったり、海外にいったりした。

風邪を引くと三ツ矢サイダーとレディボーデンのアイスクリームを片手に

急いで帰って来て、「おでこあついねーかわいそうにね、」といっておでこをさすった。

父はタバコと少々のお酒と外の匂いがしてなんだか急いで来てくれたんだなあ、とうれしかった。

もちろん子育てはいわゆるむかしながらじゃないけど、父親ができるこそだて以外はしていなかったし

母も相当辛い時期があったとおもう。子供が出来て改めて母の凄さも心からわかった。


父は名画がTVでやる日は日曜日でも遅くまで起きていていいと言ってみんなでチャップリンや

昔のハリウッド映画を観たな。

ロンゲだった髪をバッサリ切って来た時怒って泣いたわたしにこまったかおをした。


そんな父が

娘が書いた作文を抜粋しながら素晴らしい原稿を書いた。

あまりに良くて母も、わたしも泣いてしまった。

以下日暮真三 LaHarpe(ラ アルプ)劇団四季の会報11月号「魔法を捨てたマジョリン」より。

魔法をかけ続けるマジョリン

日暮真三

小学二年生になった少女が

読書感想文に書く。

「わたしにはパパがいないから、エルスのパパみたいに、だきつくのにはしごがいるようなパパがほしいな。

もしわたしのパパが大男だったら、

パパにかた車をしてもらって、

かたにのっかったくもで、空をとびたいな。

お休みの日なのに雨がふってそとであそべない日は、パパにジャングルジムになってもらうのにな、、、、、、。」

パパではない中肉中背のおじいさんのぼくは

少女をつれて電車でマジョリンに会いに行く。

山手線のなかで劇場の開演時間と開場時間をまちがえていたことに気がついて

あわてて電車のなかを前へ前へと急ぐ。

浜松町の階段をかけおり、

猛ダッシュで劇場にとびこんで席にすわったとたん、

証明がおちてスポットライトがあたる。

まだ息をはずませている少女は

たちまちマジョリンと入れ替わってしまう。

ニラミンコにふんがいし

ブツクサスにこまったかおをする。

てをたたき、いっしょに踊っている、なげいている、笑っている、こわがっている。

知っている歌が始まると

知っているということをみんなにわからせるために

ほんの百分の一秒ほど人よりも早く、

「きみのてとぼくのてを~」を歌いだす。

帰り道で少女は「ポンピロパン」とぼくに魔法をかける。

ゆめのなかのパパほどおおきくはなれないけれど

ぼくはせいいいっぱい背伸びをしてみせる。

そう、魔法を捨てたマジョリンは いまも少女に魔法をかけつづけています。

以上日暮真三。


父はわたしが小さな頃から魔法使いだった。

悲しい気持ちでいてもすぐに笑わせて

娘やわたしや母にいつまでも魔法をかけて!





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プロフィール

日暮愛葉 from SeagullScreamingKiss HerKissHer

Author:日暮愛葉 from SeagullScreamingKiss HerKissHer
シングルマザー歴17年、ミュージシャン、ギター、ベース、ヴォーカル、作詞作曲、プロデュース。楽曲提供、作詞、執筆、そしてコラージュアートなどもしています。
10年間国内外で活躍した 
seagull screaming kiss her kiss her を休止後、 
YUKIのsoloシングル、アルバムを手がける。その後も数々のミュージシャンに楽曲提供をしながら
ソロ,LOVES.THE GIRLでライブ、日本、海外ツアーとと活発に活動を続ける。2014年今年メジャーデビューから18周年を迎え
封印していたSeagull Screaming Kiss Her Kiss Herを再始動!
ライブも大決定!
日暮愛葉18年間の軌跡を辿るオールタイムベスト
[18 / cherish my best ]発売中。
2015.9.9に約15年ぶりのSeagullのオリジナルアルバム[ETERNAL ADOLESCENCE]も発売し精力的にライブ活動中。女子2人バンドTHE GIRLもライブで再始動!
詳しくはblogを見てね!

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